2024-02-10から1日間の記事一覧

タコ部屋の飯を食った作家佐左木俊郎(つづき)

【タコ部屋の飯を食った作家佐左木俊郎(つづき)】 文芸誌『新潮』の編集に携わった楢崎勤(1901−78)に『作家の舞台裏:一編集者のみた昭和文壇史』(読売新聞社、1970)がある。そこに、小林多喜二の作品『蟹工船』『不在地主』についての佐左木俊郎の評価が…

タコ部屋の飯を食った作家佐左木俊郎

【タコ部屋の飯を食った作家佐左木俊郎】 「見そこなうな。おれは、北海道でたこ部屋の飯をくった男だぞ」 ーーこう凄んだのは、わたしの遠縁の新潮社編集者兼作家の佐左木俊郎(1900-33)である。同じく新潮社に勤めていた和田芳恵の『ひとつの文壇史』講談社…